第2課 インドに到着
この課では初対面の人との簡単なあいさつを覚えましょう。
文法事項としては、命令形とコピュラ動詞を用いた基本的な文を学びます。
●この課の会話ビデオ
日本でヒンディー語を学んでいるかなえがインドにやって来ました。空港には友人アーシャーと従兄弟のプラディープが迎えに来ています。彼らの会話を通してヒンディー語を学んでいきましょう。
会話の流れはつかめましたか? それでは、会話の内容を学習していきましょう。
● 新出単語の学習と内容の確認
会話に出てくる単語を学びましょう。発音を聞くこともできます。
話されていた内容はつぎのとおりです。日本語訳を参照しながら、意味を確認しましょう。
空港のロビーで、かなえが荷物を持ってキョロキョロしている
कानाए :
आशा ! दिल्ली सचमुच दूर है !
ये मेरे मौसेरे भाई प्रदीप हैं ।
कानाए :
मेरा नाम कानाए कुराहाशी है ।
प्रदीप :
क्या विद्यार्थी हैं ?
कानाए :
जी हाँ, मैं एम. ए. की विद्यार्थी हूँ ।
आप आशा के मौसेरे भाई हैं न ?
तो क्या आपकी माता जी आशा की माता जी की बहन हैं ?
ということは、あなたのお母さんはアーシャーのお母さんの姉妹ですか?
प्रदीप, जल्दी करो, इनका सामान उठाओ ।
कानाए :
यह बहुत भारी है ।
प्रदीप :
अच्छा, अब चिन्ता न कीजिए ।
プラディープ :
わかりました、もう心配しないでください。
आशा :
प्रदीप की गाड़ी उधर है ।
車を降りて
आशा :
प्रदीप, तुम भी चाय पीकर ही जाना ।
प्रदीप :
... आज समय नहीं है ।
मौसी को मेरा प्रणाम कहना ।
आशा :
अच्छा, तो फिर आना ज़रूर ।
कानाए :
प्रदीप जी, धन्यवाद ।
■ヒンディー語で言ってみよう
スキットのカラーの和訳部分はさまざまな表現が可能です。他のバリエーションについては、以下のリンクページを参考にしてください。
あいさつを交わす
名前を名乗る・たずねる
お礼を言う
■ビデオで再確認
内容が理解できたら、もう一度ビデオを見てみましょう。今度は単語やセリフの発音、そして意味が正確に理解できるか、注意しましょう。
● 文法解説
この課で学ぶ重要な文法はつぎの3項目です。会話中のセンテンスを思い出しながら、学習しましょう。
■命令形
ヒンディー語の動詞は、辞書などでは語末がनाとなる不定詞の形で表わされます。नाを取り除いた部分は語根 √ と呼ばれ、その後ろに語尾をしたがえて活用します。 命令形は次の3つのように、相手との関係や場面によって語根に以下の語尾をつけて用います。
(1) (相手がआप にあたる)目上の人、丁寧な依頼:√+इए または√+इएगा
कृपया ध्यान से उठाइए । (√उठा 「持ち上げる」+इए )
どうぞ気をつけて持ち上げてください。
अब चिन्ता न कीजिए । (√कर 「する」+इए ※कीजिए は不規則活用)
もう心配なさらないでください。
फिर आइएगा । (√आ 「来る」+इएगा )
どうぞまたお越しください。(第5課)
(2) (相手がतुम にあたる)対等の人:√+ओ または√+ना (=不定詞と同じ形)
तुम घर पर आराम करना । (不定詞करना 「する」と同形)
君はうちで休憩してね。
तुम भी चाय पीकर ही जाना । (不定詞जाना 「行く」と同形)
君もお茶を飲んで行きなさいよ。
मौसी को मेरा प्रणाम कहना । (不定詞कहना 「言う」と同形)
おばさんによろしく伝えておいてくれ。
फिर आना ज़रूर । (不定詞आना 「来る」と同形)
また必ず来てね。
अंदर चलो । (√चल 「行く、進む」+ओ )
中へお入り。
(3) (相手がतू にあたる)目下の人、ぞんざいな命令:√のみ
(1)(2)の例文を言いかえてみると、次のようになります。
ध्यान से उठा । (√उठा 「持ち上げる」)
気をつけて持ち上げろ。
फिर आ । (√आ 「来る」)
また来なさい。
अंदर चल । (√चल 「行く、進む」)
中へ入れ。
文法編の命令形へ
■コピュラ動詞の現在形
ヒンディー語のコピュラ動詞होना は、英語のbe動詞とほぼ同じ役割を果たすと考えていいでしょう。主に次の2つの用法があります。
(1) 主語と補語の関係がイコールであることを示します。
क्या [आप] विद्यार्थी हैं ?
あなたは学生ですか?
दिल्ली सचमुच दूर है !
デリーは本当に遠い。
यह बहुत भारी है ।
これはとても重い。
(2) 人やものが存在することを示します。
आज समय नहीं है ।
今日は時間がありません。
प्रदीप की गाड़ी उधर है ।
プラディープの車はあちらにあります。
वे अभी दफ़्तर में हैं ।
あの方は今会社におられます。(第3課)
文法編のコピュラ動詞へ
■代名詞
代名詞とそれに呼応するコピュラ動詞の現在形を( )内で示します。二人称複数のतुम、आपは相手がひとりのときにも用い、相手との関係や場面によって使い分けます。
単数
複数
一人称 मैं (हूँ)
「私」
हम (हैं)
「私たち」
二人称 तू (है)
「お前」
तुम (हो)
「君(たち)」
आप (हैं)
「あなた(方)」
三人称 यह (है)
「これ、この人」
ये (हैं)
「これら、この方」
वह (है)
「それ、その人」
वे (हैं)
「それら、その方」
ये मेरे मौसेरे भाई हैं ।
こちらは私の従兄弟です。
क्या [आप] विद्यार्थी हैं ?
(あなたは)学生ですか?
文法編の代名詞へ
□後置詞का と代名詞の所有格
後置詞は名詞の後に置かれ、目的語や手段、起点や帰結点などを示すものです。後置詞काはおもに所有を表します。つまり、「AのB」というとき、「A का B」と表します。このときकाはBの性・数・格にしたがい、की 、के などと活用します。 また、代名詞の所有格は次のようになり、語尾は後置詞का と同様、Bの性・数・格にしたがって活用します。
単数
所有格
一人称 मैं
「私」
मेरा
二人称 तू
「お前」
तेरा
三人称 यह
「これ、この人」
इसका
वह
「それ、その人」
उसका
複数
所有格
一人称
हम
「私たち」
हमारा
二人称
तुम
「君(たち)」
तुम्हारा
आप
「あなた(方)」
आपका
三人称
ये
「これら、この方」
इनका
वे
「それら、その方」
उनका
मेरा नाम कानाए कुराहाशी है ।
わたしの名前は倉橋かなえです。
इनका सामान उठाओ ।
この方の荷物を持ちなさい。
文法編の後置詞へ
● 音声練習
次に、会話文の聞き取りと発音を練習しましょう。何度もくりかえし練習することが、上達への近道です。
■会話全文の発音確認
■各台詞の発音確認
● ビデオで最終確認
この課で学習するポイントは以上です。どのくらい理解できたか意識しながら、最初のビデオをもう一度見てみましょう。
● 練習問題
● ダウンロード