■ムガル朝半ば以降の南アジア世界とウルドゥー語
インドやパキスタンといえば、モエンジョ・ダーロやハラッパーの遺跡からガンダーラやマトゥラーの仏教美術を思い描く方もおられるでしょう。一方ウルドゥー語はインド・イスラーム文化の発達した、タージ・マハルや細密画に代表されるムガル朝半ば以降の南アジア世界と密接なつながりを持っています。インドの首都デリーの旧市街の町並みやデリー城、ジャーマ・マスジド(モスク)やムスリム聖者ニザームッディーン・アウリヤー廟、あるいは古都ラクナウーのモスクや太守の邸宅跡などを散策しながら、ウルドゥー文字の花開いた往時をしのぶことができます。またパキスタンでは、ラーホール城やバードシャーヒー・マスジド、シャーリーマール庭園や英領期の建造物などを見ながら歩くのも楽しいでしょう。
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