アクセント・抑揚
1.アクセント
ウルドゥー語には、いわゆる強弱アクセントがあります。しかし、英語のように、アクセントの位置によって同一語彙の意味が変わるということはありません。基本的原則は、次のようになります。
(1)同一単語内では、短母音よりは長母音に相対的に強いアクセントが置かれます。
(2)同一単語内で、長母音が複数存在する場合は、後ろの長母音の方がより強く発音されます。
なお、ウルドゥー語で用いられる語彙には2~3音節の語彙が多く、単語が短いこともあり、アクセントを意識することは、それほどありません。
(参考)
日本語のアクセントは高低(ピッチ)アクセントと言われ、ウルドゥー語や英語のアクセントとは異なります。同じハシでも「橋」と「端」ではアクセントが異なるのは、発音すればわかると思います。
2.抑揚
ウルドゥー語では、抑揚についてもあまり意識する必要はありません。日本語を話す場合と同じ感覚で大丈夫です。たとえば、「はい」、「いいえ」で答えられる疑問文の文末は高くなります。強いて言えば、話者が強調したい部分が相対的に強く発音されます。下記の例文では、強く発音されるべき部分が、太字で示されています。
السلام علیکم۔ آپ کیسے ہیں؟ کافی دنوں سے آپ سے تو ملاقات نہیں ہو سکی تھی۔مل کر بڑی خوشی ہوئی۔
assalām `alaikum. āp kaise haiṇ? kāfī dinoṇ se āp se to mulāqāt nahīṇ ho sakī thī. mil kar baṛī xušī huī.
(こんにちは。お元気ですか?長い間お会いすることができませんでした。お会いできてうれしいです。)
کیا آپ کے پاس گرم مصالحہ ہے؟ جی نہیں، میرے پاس نہیں ہے۔
kyā āp ke pās garam masālhah hai? jī nahīṇ, mere pās nahīṇ hai.
(ガラム・マサーラーはありますか? いいえ、ありません。)