[t]は[d]とペアになる、「歯茎部」の破裂音です。[d]と同じく、舌先と歯茎部の接点で空気の流れを遮り、それを開放することで調音します。[t]は無声音ですので、[d]とは違って、音を出す際に声帯が振動しません。両者の違いは、喉に手を当てて振動の有無を確認するとよく分ります。無声音ですので、takeなどのようにアクセントある箇所の先頭では、気息が生じることがあります。[t]の調音点も、日本語の「タ行音」の時より舌先が少し高くなるように意識してください。
直後に破裂音が続く場合(meatballなど)に音がなくなるのも[d]と同様です。またbottleなどの語で後ろに[l]音が続く場合は、[t]音の形から舌の左右に空気の流れる道を作って[l]音の形に移行します。これを「側面開放」と呼びますが、専門用語はともかくとして、「ボトル」のように「ト、ル」と分けて発音するのではなく、[t]と[l]が滑らかに連続するように注意しなければなりません。
[t]にも「弾音」のヴァリエーションがあります。この場合[d]音との区別がつけにくくなり、matterがmadderに、metalがmedalに、あるいはwriteがriderに聞こえるということが起きます。アメリカ式の発音に多く見られる現象ですが、当のアメリカ人の英語話者にとっても聞き分けるの難しいようです。[t]なのか[d]なのかは、話の流れから推測するしかありませんね。