もっと学びたい人へ(16)
第16課で見た動詞シルシ形トコロノ式は,肯定形と否定形を合わせて,この3形でした。
◇ [動詞シルシ形] トコロノ式
この3形では,表わせる時間が限られていましたね。①の形で使える時間のシルシは,現在の‘-na-’,過去の‘-li-’,未来の‘-ta-’だけでした(未来の時間のシルシには,‘-taka-’も使えます)。また,②,③の形では,時間のシルシが入りませんでした。
このような時間の制約なしに,表わせるトコロノ式があります。それが,‘amba=’のトコロノ式です。ここではまず,この‘amba=’のトコロノ式について,見ていきましょう。
それから,トコロノ式についてもう一つ,トコロノ動詞を用いたトコロノ式についても一緒に見ていきましょう。
◆ ‘amba=’のトコロノ式
先に見たトコロノ式3形では,トコロノ式のシルシは動詞シルシ形の中に置かれていますね。‘amba=’のトコロノ式では,‘amba=’の語末にトコロノ式のシルシを付け,その後に動詞シルシ形スル・シタ式を続けて,トコロノ式を表わします。
◇ ‘amba=’のトコロノ式
後ろに続くのがスル・シタ式なので,トコロノ式にする前の元の文をそのまま使うことができます。つまり,完了を表わしたければ完了の文がそのまま,否定を表わしたければ否定の文がそのまま使えるのです。
例を見ておきましょう。
◆ トコロノ動詞
第16課のスキットの中で,このような文が出てきましたね。
‘iliyopo’が,トコロノ動詞を含んだ,トコロノ式です。 ‘iliyopo’は,分解すると,このようになっています。
‘+li-’は,トコロノ動詞です。‘A ni B’〈AはBである〉の文や,動詞シルシ形時ナシ動詞のガアル表現,ハアル表現のみに用いられるトコロノ式の動詞です。トコロノ動詞否定形は‘+si-’です。
◇ トコロノ動詞のトコロノ式
例を見ておきましょう。
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