人称代名詞の目的格には次のようなものがあります.音声を聞いて覚えましょう.
単数人称代名詞 | 複数人称代名詞 | ||
mig | <me> | oss | <us> |
dig | <you> | er | <you> |
honom | <him> | ||
henne | <her> | dem | <them> |
den | <it> | ||
det | <it> |
最も基本的で,よく使われる関係代名詞にsomがあります.この関係代名詞は先行詞が人を表すか物を表すかにかかわらず,そして先行詞の性や数にもかかわらず用いられます.また,主格,対格のどちらの関係代名詞としても機能します.
Hennes dotter som bor i Umeå har tre barn.
<ユーメオに住んでいる彼女の娘には3人子供がいる>
Det här är en bok som jag har läst många gånger.
<これは私が何度も読んだことのある本です>
・関係代名詞が目的格の場合,省略が可能です.
Det här är en bok (som) jag har läst många gånger.
<これは私が何度も読んだことのある本です>
i やpåのような前置詞やin <中へ> やupp <上へ> のような副詞が動詞と組み合わさって,ひとつの意味的なまとまりを作る場合があります.このような前置詞や副詞は,まとめて小辞 (partikel) と呼ばれます.次に見るように,小辞は通常の前置詞や副詞とは異なった特徴を示します.
① 小辞には強勢が置かれます.
普通の文では動詞にアクセントが置かれ,前置詞にはアクセントは置かれません.
Han hälsade på henne. <彼は彼女に挨拶した>
一方,下のようにpåにアクセントが置かれると,動詞と共にひとつの意味的なまとまりを作り,hälsa påで <訪問する> という意味になります.
Han hälsade på henne. <彼は彼女のもとを訪れた>
② 小辞は目的語の前に置かれます
他動詞文では,小辞は常に目的語より前に置かれます.
Han kastade bort mina gamla böcker. <彼は私の古い本を捨てた>
英語の句動詞と異なり,目的語が代名詞の場合でも,小辞は目的語よりも前に置かれます.
Han kastade bort dem. <彼はそれらを捨てた>
動詞と小辞の組み合わせには,kasta upp <投げ上げる> のように動詞と小辞の意味から予測可能なものと,kasta upp <吐く> のようにイディオム的なものがあります.以下では,代表的な小辞を取り上げますが,主に予測可能な意味の例です.
方向性にかかわるもの
出来事の進行にかかわるもの
不定詞マーカーはatt で,動詞の不定詞を従えます.綴りどおり [at:] と発音される他に, [ ɔ ] という発音もあります.従属節を導く接続詞もatt ですが,こちらは [at:] という発音しかありません.
att-不定詞は名詞的用法以外にも,形容詞的用法,副詞的用法もあります.
① 名詞的用法
Att stiga upp tidigt är jobbigt. <早起きをするのはきつい>
Det är jobbigt att stiga upp tidigt. <早起きをするのはきつい>
Jag lovar att komma i tid. <時間通りに来ることを約束します>
② 形容詞用法
Jag har inte tid att ta det lugnt. <落ち着いている時間がありません>
③ 副詞的用法
Jag är glad att se dig. <お会いできてうれしいです>
6課で名詞の複数形について学びましたが,不規則な変化を起こす複数形もあります.よく使われるものを下に挙げますので,覚えましょう.
母音の変化するもの
・a → ä | |||
en hand | <手> | → händer | |
ett land | <国> | → länder | |
en natt | <夜> | → nätter | |
en tand | <歯> | → tänder | |
en stad | <町> | → städer | |
・o → ö | |||
en son | <息子> | → söner | |
en fot | <足> | → fötter | |
en bok | <本> | → böcker | |
その他 | |||
ett öga | <目> | → ögon | |
ett öra | <耳> | → öron |
6. 形容詞(2)限定的用法
5課では形容詞が述語的(述語的用法)に使われる際の変化形について学びましたが,ここでは名詞を修飾する際の変化(限定的用法)について学びます.
① 未知形の名詞を修飾する場合
未知形の名詞を修飾する場合(ただし③の場合を除く),形容詞は名詞の性と数により変化します.変化形は述語的に使われる場合と同じパターンを示します.
単数のEN-名詞 | 基本形 | stor | <大きい> |
単数のETT-名詞 | 基本形+t | stort | |
複数 | 基本形+a | stora |
en stor stol | <1つの大きな椅子> |
ett stort bord | <1つの大きなテーブル> |
åtta stora stolar | <8つの大きな椅子> |
två stora bord | <2つの大きなテーブル> |
② 既知形の名詞を修飾する場合
既知形の名詞を修飾する場合は,名詞の性と数にかかわらず,形容詞は常に[基本形+a]の変化形を用います.その際,形容詞の前には限定詞den, det, deや10課で習う指示代名詞den här, det här, de här <これ(英語:this/these)> / den där, det där, de där <あれ(英語:that/those)> が伴います.
限定詞・指示代名詞+[形容詞基本形+a]+名詞既知形
den stora stolen | <その大きな椅子> |
det stora bordet | <その大きなテーブル> |
de stora stolarna | <その大きな椅子(複数形)> |
de stora borden | <その大きなテーブル(複数形)> |
③ 所有形容詞などと共に名詞を修飾する場合
所有形容詞と共に名詞を修飾する場合も名詞の性と数にかかわらず,形容詞は常に[形容詞基本形+a]の変化形を用います.ただし,②と違い名詞は未知形を用います.
所有形容詞+[形容詞基本形+a]+名詞未知形
min stora stol | <私の大きな椅子> |
hans stora bord | <彼の大きなテーブル> |
mina stora stolar | <私の大きな椅子(複数形)> |
mina stora bord | <私の大きなテーブル(複数形)> |
形容詞liten〈小さい〉のみ述語的用法と限定的用法で変化形が異なります.
述語的用法 | liten | litet | små | |
限定的用法 | liten | litet | lilla | små |
述語的用法:
Stolen är liten och bordet är också litet. 〈その椅子は小さいし,テーブルも小さい〉
De är små. 〈それらは小さい〉
限定的用法:
EN-名詞 | |
en liten stol | <小さな椅子(単数・未知形)> |
den lilla stolen | <その小さな椅子(単数・既知形)> |
små stolar | <小さな椅子(複数・未知形)> |
de små stolarna | <その小さな椅子(複数・既知形)> |
ETT-名詞 | |
ett litet bord | <小さなテーブル(単数・未知形)> |
det lilla bordet | <その小さなテーブル(単数・既知形)> |
små bord | <小さなテーブル(複数・未知形)> |
de små borden | <その小さなテーブル(複数・既知形)> |