街の中流以上の家庭では住み込みのお手伝いさんを雇っているところが多いです。裕福な家庭の場合にはお手伝いさんが2,3人いることも稀ではありません。お手伝いさんの仕事は、家の掃除、食事の準備、子供の世話など多岐に渡ります。お手伝いさんの多くは、農村出身で、出稼ぎのために街に出てきている女性たちです。田舎と都会では、生活スタイルがかなり異なるため、主人はお手伝いさんに対して、かなり細かく家事のやり方の指示を出します。朝から晩まで日常の家事をお手伝いさんにほぼ全て任せているために、彼女たちが断食明け大祭の時などに帰省してしまうと、その間かなり不自由な思いをします。
中流以上の家庭の場合、お手伝いさんだけでなく、専属の運転手を雇っていることが多いです。公共の交通機関があまり発達していないインドネシアでは、外出は自分の車やオートバイでという場合が多いのですが、富裕層の場合は専属の運転手が住み込みまたは通いでやってきて、出勤や通学のための送り迎えをしてもらうのが一般的です。ジャカルタなどの大きな町では交通渋滞が激しいため、運転手はなくてならない存在です。
お手伝いさんや運転手のほかに、警備員(penjaga)を雇っている家庭もあります。
ジョグジャカルタは(Yogyakarta)とは、ジャワ島中部南岸にあるジョクジャカルタ特別州(Daerah Istimewa Yogyakarta)のことを指します。正しくは「ヨグヤカルタ」と読みますが、古い綴りではJogjakartaと書くために、「ジョグジャカルタ」と呼ばれることが多いです。これを省略したYogya / Jogja「ジョグジャ」という形も頻繁に用いられます。
1755年にマタラム王国がオランダによりジョグジャカルタ王国とスラカルタ王国に分割され、ジョグジャカルタではハメンクブウォノ1世がスルタンに就任しました。今現在もジョグジャには、スルタンがおり、人々の尊敬の念を集めています。スルタンの王宮(クラトンkeraton)やボロブドゥール寺院、プランバナン寺院遺跡など、観光スポットが多く存在するために、ジョグジャカルタはインドネシア有数の観光地となっています。