第10課 旅行に行く

●コラム:国内旅行

国内旅行をするには列車が便利だよ。
ここでは、チケットの買い方を紹介するね。

列車のチケットは駅の窓口で買います。 その際、次のことを伝えましょう。

  • 行き先 ・チケットの枚数 ・片道csak oda か往復oda vissza か(往復の方が安くなります)
  • 席のクラス…1等席első osztályか2等席másodosztályか
  • 喫煙車dohányzó か禁煙車nemdohányzó か
  • 列車の種類…IC(Inter City)、急行gyorsvonat、各駅停車személyvonat
  • 座席券 helyjegy が必要かどうかも確認しましょう。

ハンガリー鉄道MÁV(Magyar Állami Vasút)の時刻表menetrendはELVIRAというインターネットサイト(http://elvira.mav-start.hu/)で確認することもできます。

駅には改札がなく、車内で車掌による検札があります。

ハンガリーにも学生割引はありますが、ハンガリー国内の学生証を所持している場合に限られます。学生証なしに学生料金でチケットを買うと、車内での検札時に罰金を要求されます。

ハンガリーにはブダペスト以外にもいい所がたくさんあるわよ。

ブダペスト Budapest

ブダペストから列車で2~3時間ほどで地方都市に行くことができます。ブダペスト以外にも美しい町がたくさんあります。滞在中に時間があればぜひ国内旅行をするとよいでしょう。


■ブダペスト Budapest

ハンガリーの首都ブダペストは「ドナウの真珠」や「ドナウのバラ」とも呼ばれる美しい町です。ユネスコの世界遺産にも登録されています。ドナウ川右岸のブダBuda、ブダの北方オーブダÓbuda、左岸のペストPestが1873年に統合されて、ブダペストという町になりました。ハンガリー語では、Pestだけでブダペスト全体をさすこともあります。

ブダの丘からの眺望、ドナウ川の向こうにそびえているのは国会議事堂

ブダペストの英雄広場、ハンガリーの英雄たちの像が立ち並んでいる。

ブダの王宮の丘にたつ初代国王イシュトヴァーンの銅像

■デブレツェン Debrecen

ハンガリー東部の主要都市で、大学町として有名です。14世紀の宗教改革時にはカルヴァン派の拠点になりました。1848~1849年の独立戦争中、一時、デブレツェンに政府が置かれたこともあります。町の中心、コシュート広場Kossuth Térには、カルヴァン派教会Nagytemplomがあり、デブレツェン大学の近くにある大きな公園Nagy Erdőは、市民の憩いの場で、さまざまなイベントも開かれます。


デブレツェンの町の中心、コシュート広場Kossuth Térにたつカルヴァン派教会Nagytemplom

デブレツェン大学

デブレツェンを代表するホテル「金の牡牛」Aranybika

■セゲド Szeged

ハンガリー東南部のティサ川Tiszaのほとりにある町です。11~12世紀には塩貿易で発展しましたが、戦争や洪水で町は何度も破壊されたため、現在の姿は20世紀に入って整えられたものです。パプリカやサラミ、ハラースレーで有名です。


セゲドの町のシンボル、ドーム広場にたつ誓約教会 Fogadalmi templom

セゲドのティサ川のほとりにたつ教育文化会館 Közművelődési palota

セゲドはパプリカの産地、9月にはパプリカ・フェスティヴァルが開かれる。


■ぺーチ Pécs

ハンガリー南部の文化都市です。ヘレンドと並ぶハンガリーの代表的な磁器ジョルナイ発祥の地です。1543年からおよそ150年間、オスマン帝国に支配されたいたことから、モスクやミナレットなどイスラム文化の影響が残っています。14世紀に国内初の大学が設立されたことでも知られています。

ペーチの町の中心、セーチェーニ広場にたつジャーミDzsámi、モスクだった建物がそのままカトリック教会として利用されている。

ペーチにある恋人たちの錠Szerelmesek lakatja、鍵が山のようにかけられている。

ジョルナイ製タイルの噴水。ジョルナイはヘレンドと並び、ハンガリーを代表する陶磁器製造会社。ペーチに本拠地がある。