ここでは,第9課のスキット内で使われている会話表現をもとに,初歩的な会話表現について見ていくことにしましょう.
レストランに入ったジュンコがメニュー表をもらうために次のように言っています.
解 説
Må jeg bede om ~ ?
という言い方で,「~をお願いできますか?」という意味を表すことができます.レストランだけでなく,食卓などでも使われる表現です.他にも次のような言い方を覚えておくと,便利でしょう.
Må jeg bede om et glas vand? お水を一杯お願いできますか?
[vand (-et):水]
Må jeg bede om saltet? お塩をお願いできますか?
[salt (-et, -e):塩]
Må jeg bede om sovsen? ソースをお願いできますか?
[sovs (-en, -e / -er):ソース]
お客としてやって来たジュンコに,リーヴァは次にように尋ねています.
解 説
これは,お店の人がお客さんに対して言う決まり文句のようなものです.
ジュンコは,自分の食べたいものを注文するために,次のように言います.
解 説
Jeg vil gerne bestille ~ .
あるいは
Jeg vil gerne have ~ .
という言い方は,注文をするときに用いられます.他にも,次のように言うこともできます.
Jeg skal have en dansk bøf. 私は牛肉ハンバーグステーキにします.
Jeg tager dagens suppe. 私は今日のスープにします.
[suppe (-n, -r):スープ]
また,飲み物についてリーヴァは次のように尋ねています.
解 説
この表現は,レストランだけでなく,誰かのお家へ食事に招待された場合などにも使われます.
スキットでは,ジュンコはこの質問に対して次のように答えています.
解 説
スキットでは,ジュンコは自分が欲しいもの(ビール)の直後に,takを付け加えて,注文しています.この最後のtakは,英語のpleaseやフランス語のs'il vous plaît(シル・ヴ・プレ)と同じような機能を持っていて,ここでは「お願いします」という意味で用いられています.
また,先程述べたJeg vil gerne have ~. という言い方を使うこともできます.
Jeg vil gerne have et glas hvidvin. 白ワインを一杯お願いします.
[hvidvin (-en, -e):白ワイン]
Jeg vil gerne have en mineralvand. ミネラルウォーターを1本お願いします.
[mineralvand (-en, -er / -):ボトル入りのミネラルウォーター]
Jeg vil gerne have en sodavand. 炭酸飲料水を1本お願いします.
[sodavand (-en, -er / -):ボトル入りの炭酸飲料水]
Jeg vil gerne have en kop kaffe. コーヒーを一杯お願いします.
[kaffe (-n, -r):コーヒー]
またスキットの最後には,ジュンコは次のように言っています.
解 説
これもMå jeg bede om ~ ? という表現を用いた,会計をお願いするときの決まり文句です.
スキットでは,リーヴァがengelsk bøf <ビーフステーキ> の説明をする際に次のように言っています.
解 説
oksekødのように食べ物を表す名詞は,物質名詞と捉えられ,単数・複数という概念が適用されない,数えることができない名詞(不可算名詞)とされることがあります.
デンマーク語では,このような不可算名詞の特定の数量を表したい場合には,en stegt skive oksekød <1枚のビーフステーキ> のように該当する不可算名詞に応じて,数量を表す語を付加します.
en kop te 1杯のお茶
[te ( -en, -er):茶]
en kop kaffe 1杯のコーヒー
et glas øl 1杯のビール
et glas vand 1杯のお水
en skive brød 1切れのパン
[brød (-et, -):パン]
en skive ost 1切れのチーズ
et stykke kage 1切れのケーキ
et stykke papir 1枚の紙
[papir (-et, -er):紙]
注意!
英語とは違って,デンマーク語では en kop や et stykke などの数量を表す語と,不可算名詞の間には前置詞などは使用されず,数量を表す語と名詞が直接結びつきます.
スキットでは,お腹を空かせたジュンコが次のように言っています.
ここで,自分の状態を表すことのできる他の形容詞も学びましょう.
Jeg er tørstig. 私は喉が渇いています.
Jeg er mæt. 私はお腹が一杯です.
[mæt ( -, mætte):お腹がいっぱいの]
Jeg er fuld. 私は酔っぱらっています.
[fuld (-t, -e):酔っぱらった]
Jeg er træt. 私は疲れています.
Jeg er søvnig. 私は眠たいです.
[søvnig (-t, -e):眠たい]
Jeg er sløv. 私は気だるいです.
[sløv (-t, -e):気だるい]
Jeg er rask. 私は元気です.
[rask (-, -e):元気な]
Jeg er frisk. 私は気分爽快です.
[frisk (-, -e):気分爽快な;新鮮な]
Jeg er i godt humør. 私は機嫌が良いです.
[humør (-et):機嫌]
Jeg er i dårligt humør. 私は機嫌が悪いです.
スキットでは,突然レストランへとやってきたジュンコを見て,リーヴァが次のように言っています.
解 説
sikkeは話し言葉で感嘆表現に用いられる不定代名詞で,基本的には下表のような変化をします.
単数 | 複数 | |
共性 | sikken | sikke |
中性 | sikket |
しかし実際には様々な表現があります:
〔単数・共性〕sikken, sikken en, sikke en
〔単数・中性〕sikket, sikkent, sikken et, sikke et
〔単数・共性〕sikke, sikke nogle
Sikken idiot han er!/Sikken en idiot han er!/Sikke en idiot han er!
彼はなんて馬鹿なんだろう!
[idiot (-en, -er):馬鹿者]
Sikket vejr det er i dag!/Sikkent vejr det er i dag!/
Sikken et vejr det er i dag!/Sikke et vejr det er i dag!
今日はなんて天気だろう!
Sikke dejlige desserter I laver!
Sikke nogle dejlige desserter I laver!
なんて素敵なデザートをあなたたちは作るんでしょう!
[dessert (-en, -er):デザート]
解 説
副詞monは「いぶかる気持ち」や「疑問に思う気持ち」を表します.
Mon du vil hjælpe mig? あなたは私を手伝ってくれるだろうか?
Hvem har mon spist kagen? 誰がそのケーキを食べたのだろうか?
しかしmon と否定の副詞ikkeが一緒に使われた場合は,<きっと,もちろん> という意味になり「確信があること」を表します.
Er der mon ikke nogle parkeringspladser i nærheden af Tivoli.
チボリ公園の近くに駐車場がきっといくつかあるだろう.