会話表現で確認したように,所有代名詞は関連する名詞の性・数に呼応して変化します.ここで所有代名詞の変化形を覚えましょう.
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名 詞 |
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単数 |
複数 |
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共性 | 中性 |
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所 |
1人称・単数 | min | mit | mine |
2人称・単数 | din | dit | dine | |
3人称・単数再帰 | sin | sit | sine |
この所有代名詞は,基本的には名詞の前に付加的に置かれ,強勢がありません.
例を見ながら,それぞれの意味を確認しましょう.
― 私の (min / mit / mine) ―
Jeg har min paraply med. 私は自分の傘を持ってきています.
Mit navn er Liva Jensen. 私の名前はリーヴァ・イェンスンです.
[navn (-et, -e): 名前]
Mine kollegaer er virkelig søde. 私の同僚たちはとても優しいです.
[kollega (-en, -er / kolleger ): 同僚]
[sød (-t, -e): 優しい]
― あなたの (din / dit / dine) ―
Kan jeg låne din cykel? あなたの自転車を借りられますか?
[låne (lånte): 借りる]
[cykel (-en / cyklen, cykler): 自転車]
Husk at tage dit pas med! あなたのパスポートを持って行くのを忘れずに!
[huske (huskede): 覚えている]
[tage A med: Aを持って行く]
[pas (-set, pas): パスポート]
Er dine kollegaer søde? あなたの同僚たちは優しいですか?
― 自分の (sin / sit / sine) ―
Han har altid sin madpakke med. 彼はいつも自分のお弁当を持ってきています.
[altid: いつも]
[madpakke (-n, -r): お弁当]
Hun kan godt lide sit arbejde. 彼女は自分の仕事が好きです.
[arbejde (-t, -r): 仕事]
Martin inviterer sine venner til middag. マーティンは自分の友人たちをディナーに招待します.
[Martin: 男子名]
[invitere (inviterede): 招待する]
[ven (-nen, -ner): 友人]
注意1
sin, sit, sineは,同じ文中の主語を指して,<自分の> という意味になります.したがって,主語の位置には現れることはありません.また,sin, sit, sineが使われるのは,上記の例からも分かるように,主語が3人称・単数の場合のみです.
注意2
所有代名詞が名詞の前に置かれず,単独で用いられる場合には,所有代名詞に強勢が置かれます.
Den der paraply er min. あの傘は私のです.
Skal vi bruge mit kamera eller dit?
私のカメラを使いましょうか,それともあなたのを使いましょうか?
Jeg har ikke min paraply med, men hun har sin med.
私は私の傘を持ってきていませんが,彼女は自分のを持ってきています.
― 人称代名詞の所有格 ―
上の所有代名詞の表には <彼の>,<彼女の>,<それの>,<私たちの>,<あなたたちの>,<彼らの>,<[敬称]あなた(たち)の> を表す語がありません.
これらの意味を表すためには所有代名詞ではなく,人称代名詞の所有格を用います.
hans <彼の>
hendes <彼女の>
dens <それの>
dets <それの>
vores <私たちの>
jeres <あなたたちの>
deres <彼らの>
Deres <[敬称]あなた(たち)の>
例: hans bil <彼の自動車>
hans hus <彼の家>
hans biler/huse <彼の(複数の)自動車/家>
➢ これらの人称代名詞の所有格はmin/mit/mineなどの所有代名詞とは異なり,関連する名詞の性・数に呼応した変化はしません.