中国語で手紙を書く (120327)

一.中国の手紙の書式

1.中国の手紙の基本構成

① 宛名

 中国語では、必ず手紙本文の最初に宛名を書く。日本語の手紙の形式では宛名を最後に書くので、違うことに注意。宛名は、行の頭から空白を空けずに書き、その後にコロン(「:」)をつけ改行する。宛名は⑤の署名の部分と共に、受取人と差出人との関係を表すものなので、両者の書式は対応させなければならない。 受取人との関係や親密さによって、宛名の書き方は様々ある。以下を参照。

 家族の場合、氏名を書かずに“爸爸 (お父さん)”、“妈妈 (お母さん)”、“哥哥 (お兄さん)”などと書く。遠い親戚に対しては、“陈阿姨 (陳叔母さん)”、“林叔叔 (林叔父さん)”のように親族名称の前に名字を付ければよい。

 先生への手紙を書く場合、相手の名字か名前に“老师 ”を付ける。例えば、“郭老师 (郭先生)”“修静老师 (修静先生)”。また、単独で“老师”だけ使ってもよい。

 相手の肩書が、例えば“教授 ”“大夫 ” “律师 ”“经理 ”などの場合は、普通氏名の後に肩書を付ける。例えば“陈教授 (陳教授)”“林大夫 (林先生)”など。

 夫婦や恋人関係にある場合、相手の名前をそのまま使うか、愛称で呼ぶこともある。例えば、“莹莹 ”、“亲爱的 ”など。友達、同僚の場合、相手の氏名や名前だけを書くか、氏名の後に“同学 ”を付けるか、または相手のあだ名を書く。例えば、“佳宜 ”“佳宜同学 ”“小张 ”など。

 目下の人の場合、普通、直接名前を書く。例えば、“佳宜 ”。親戚関係にある目下の人の場合、名前の後に親族名称を付けてもよいし、親族名称だけを書いてもよい。例えば、“佳宜孙女 ”“孙女 (孫)”など。後輩または年下の友達の場合、名前の後に“学妹”“小朋友”を付けてもよいし、関係を表す呼称だけ を書いてもよい。

 公的機関、会社、団体の場合、組織の名前だけ書けばよい。例えば、“××委员会 ”“××公司 ”“××协会 ”など。個人の場合、名字の後にその人の職名を付ければよい。例えば、“×经理 ”“×会长 ”“×部长 ”など。

製作: 大阪大学 外国語+IT講座 2012
大阪大学 世界言語研究センター